よく聞かれるM&A(Mergers and Acquisitions)とは、企業間の合併や買収を指すビジネス用語ですが医療機関でもよく行われ始めていますので、医療機関で行われるM&Aを説明致します。
それは、2つ以上の医療機関が合併して1つの新しい医療法人を形成する場合や、1つの医療機関(クリニック、診療所)が他の医療機関(クリニック、診療所)を買収する場合など、さまざまな形態を取ります。以下に、M&Aの主な特徴や目的について説明します。
医療機関(クリニック、診療所)間の合併(Mergers)
2つ以上の医療機関(クリニック、診療所)が合併して1つの新しい医療機関(クリニック、診療所)を形成することを指します。これにより、市場シェアの拡大や経営資源の統合、競争力の向上などが図られます。
医療機関(クリニック、診療所)の買い取り(Acquisitions)
ある医療機関(クリニック、診療所)が他の医療機関(クリニック、診療所)の資産を買い取り、その後、院長(管理者)を変えて今まで診療していた通り通常診療を行います。スタッフや患者さんを引き継ぎ経営ができることになりますので、売上が上がりやすい状況をつくることができます。
合併と買収の違い
合併は2つ以上の医療機関(クリニック、診療所)が合併して新しい医療機関(クリニック、診療所)を形成するのに対し、買収では1つの医療機関(クリニック、診療所)が他の医療機関(クリニック、診療所)を取得する形態です。
M&Aの主な目的
成長戦略: 分院展開、事業領域の拡大を目指す場合、他のクリニックを買収や合併を通じて成長を促進します。
技術・知識の取得: 技術力や知識の補完や強化を目指して、得意分野が秀でている医療機関(クリニック、診療所)の買収を行うことがあります。
経営効率化: 経営資源や人材(スタッフ)の統合によって、効率的な経営を実現し、コスト削減や業務効率の向上を図ります。
M&Aは医療機関(クリニック、診療所)の成長戦略や経営戦略の一環として広く活用されていますが、成功するためには慎重な計画と戦略的な実行が不可欠です。
また近年では新規開業に掛かる費用が大きく、借入に対して懸念がありM&Aを行い投資コストを抑えて、借入額を小さくして開業するパターンも出てきています。
分院展開、新規開業にもM&A戦略を用いていくこともありますので、気になる方はお気軽にお問い合わせください。