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コラム

COLUMN

クリニックM&Aにおける患者の信頼維持戦略

■ M&Aは患者にも「心理的インパクト」を与える

クリニックのM&Aは、医師・スタッフ・経営陣だけでなく、「患者さん」にとっても大きな変化です。
特に長年通院している患者にとっては、院長の交代や診療体制の変更が「通院継続の是非」に直結することもあります。

つまり、患者との信頼関係の維持は、M&Aの成功に直結する重要テーマなのです。

■ 患者が不安に感じる主なポイント

  • 院長が変わることで、診療方針が大きく変わるのでは?
  • 新しい医師に対する「相性」への不安
  • スタッフが入れ替わることで、安心感がなくなるのでは?
  • 保険診療・自費診療の価格や内容に変更があるか?

これらは患者にとっての「信頼」の基盤であり、変更があれば慎重な説明と対応が不可欠です。

■ 信頼維持のための4つの具体策

① 院内掲示やホームページでの「お知らせ」

  • M&Aに関するお知らせは、前向きな表現で発信
  • 例:「今後も患者様に寄り添った医療を提供するため、より強固な体制を構築いたしました」
  • 新旧院長の連名メッセージが有効

② 引継ぎ期間の「併診(ダブルドクター)」体制

  • 前院長と新院長の同時診療期間を設ける
  • 顔合わせ・診察引継ぎを通じて、患者が自然に新体制に慣れる機会を作る

③ スタッフ体制の安定アピール

  • 患者が慣れ親しんだ受付・衛生士の顔ぶれが残ることで、心理的安心感が維持される
  • スタッフ紹介や掲示での告知も有効

④ カルテ情報や診療内容の継承の説明

  • 「診療情報はすべて引き継いでおります」
  • 「治療計画は前院長と相談のうえ、継続します」

といったアナウンスをすることで、患者の不安感を払拭できます。

■ クレーム対応と信頼回復のポイント

  • M&A後は些細な変化もクレームにつながるリスクがある
  • 「先生が変わってから雰囲気が変わった」など感情的な声には、傾聴と共感をベースとした対応が重要
  • 受付スタッフや電話応対のスクリプト整備も効果的

■ 成功事例:M&A後も患者数が維持・増加

ある整形外科クリニックでは、

  • 院長交代の丁寧な案内
  • 地域紙での「新体制の紹介」記事掲載
  • 開院記念イベント開催

を通じて、M&A後も9割以上の患者が継続通院
さらに口コミ評価も上昇し、新患の増加にもつながりました。

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