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コラム

COLUMN

M&Aによる歯科医院の組織改革と業務改善の進め方

Ⅰ. はじめに

歯科医院のM&Aは単なる「所有者の変更」ではありません。買収後の組織体制や業務プロセスをどう再設計するかが、医院の成長を大きく左右します。本稿では、M&A後に実行すべき組織改革と、業務改善のアプローチを具体的に解説します。

Ⅱ. 歯科医院におけるよくある組織課題

  • 院長に業務が集中(診療・経営・労務・会計)
  • 属人的な業務フロー(スタッフ任せ・引継ぎなし)
  • 教育制度や評価制度が不明確
  • デジタル対応の遅れ(紙カルテ・アナログ受付)

Ⅲ. M&A後の組織改革ステップ

■ ステップ① 現状分析(PMI初期)

  • 人員構成、役割分担、稼働状況を棚卸し
  • 問題点とボトルネックを特定(ヒアリング・業務フロー図)

■ ステップ② 再編計画の策定

  • 組織図を再設計し、「誰が何をするか」を明確に
  • 院長業務を分散し、マネージャーやチーフ職を設置
  • 評価制度や報酬体系の再整備(インセンティブ制度など)

■ ステップ③ 実行と定着

  • スタッフ教育・マニュアル整備
  • 定例ミーティング導入・フィードバック制度
  • 成果の可視化と報酬連動(例:自費率向上によるインセンティブ)

Ⅳ. 業務改善アプローチ

改善対象

具体策

受付業務

電子問診・予約システム導入

診療フロー

スタッフ導線・滞在時間の見直し

会計処理

会計ソフト導入・月次試算の定着

教育体制

OJT+定期的な外部研修導入

データ管理

電子カルテの統一とクラウド化

Ⅴ. ケーススタディ

■ ケースA:旧体制のまま業績低迷

買収後も組織に手を入れなかった結果、スタッフの不満と離職が続き、3年で売上15%ダウン。

■ ケースB:買収後すぐに組織再編

受付・助手・衛生士の役割を明確に分離。チーフ制度を導入し、定着率が向上。半年で自費売上が120%に改善。

Ⅵ. まとめ

  • 歯科医院のM&Aは「買った後が本番」。組織と業務を整えなければ真価を発揮できない
  • 院長が経営から診療に専念できる体制づくりが重要
  • 成果の可視化と報酬の連動により、スタッフモチベーションと医院成長を両立

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